(本書は、Webサイト「身のこなしをキレイにする方法」をそのまま電子書籍化したものです。『身のこなし』で検索していただければ、だれでも無料で、本書の内容をご覧になれます。)
<身のこなしをキレイにする方法 下巻 冒頭文>
さて、上巻で「身のこなしをキレイにする方法」のおおまかな概要は説明し終えたつもりだ。
私の訓練法は読者に対して具体的な事を言わないタイプのものなので、上巻で述べた考え方を深く理解してもらうのが一番良いのだが、それでもいまひとつ理解できていないと感じている人もいるだろうと思う。 そこでこの下巻では、あえて具体的で実践的な鏡の前での動き方、意識の持ち方を書いてみたい。
鏡を用意した。その前で身体を動かしてみた。筋肉が動く感覚の変化に意識を集中してもみた。けれども、何となくしっくりこない。自分が正しい認識を持って鏡を見ているか、自信が持てない。「好きなように動く」という意味がよくわからない。 そういう読者に、より正確に私の考え方を知っていただくためにも、詳細な動きを記していこうと思う。
しかし、それでも私としては、この訓練法の特徴である 「自由に動く」 「自分で気づく」 という部分は大事にしたい。余計な情報まで書きたくないという思いが強い。
そこで、基本的な動作を二つだけ取り上げて、その動きを細かく砕いて説明していこうと思う。手順や注意点、どの関節をどのように動かすのかといった詳細にいたるまで、できる限り具体的に説明してみる。
あまり拒否反応を持たないでほしい。ここで述べる二つの動きは本当に単純で簡単なものだ。おそらくすでにあなたが鏡の前で無意識に行っている動作だと思う。書かれていることを、一つ一つ覚える必要もまったくない。実際のところ読者は私の言う通りに動く必要さえない。 ただ、想像してほしい。私がここで示す動きを、集中してイメージし、頭の中でシュミレートするだけでいい。自分が身体を動かしているような気持ちで読んでもらえれば良い。
ここに書かれている動き自体には、それほど大した意味がないからだ。私の訓練法をこれまでとは少し別の角度から説明するために、無理やり選びだしただけのものだ。無数の動きの中から、なかばでっちあげた動作に過ぎない。
もちろん、これらの動きは私が今でも鏡の前で行っているものだし、実際にあなたが私の文章どおりにその動きをトレースすることは意味のあることだ。そこから何らかの発見や新しい感覚を得ることができるはずだ。
だか、間違ってもこの動きを特別なものとして受け取らないでほしい。同じように意味のある動きはそれこそ何百とあるし、「特別」な動きは読者が自分で見つけてこそ「特別で、有効な」動きとなるものだから。
繰り返すが、絶対にここにある動きを「型」として受け取って、自分の動きのメインのメニューなどにしないこと。それだけを注意して、読んでほしい。
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