色々な生体関連のデータを測定する機器が発達しています。血圧や血糖値などは自分で簡単に測定して、自分の健康状態を知る事が出来ます。しかし、本書で扱うような眼底画像となると、簡単には撮影出来ませんが、健康検査では普通に眼底を撮影されています。筆者は眼科の専門ではありませんが、眼底画像への見方について、データマイニングという人工知能の考えから見る方法を研究して来ました。勿論、専門医ではありませんので、診断までの決定をする事は出来ません。ですから診断という言葉を使用せず、(データ)解析という言葉を使っています。それでも長い間の眼科医との共同研究から、そのデータ解析を緑内障という眼の病気に応用して、色々と役立つ知見を得る事が出来ました。それをまとめたのが本書です。内容は下記のようになっています。
● まえがき
1.データマイニングとは?
2.緑内障へのデータマイニングの取り組み
3.緑内障と診断システム研究の始まり
4.米国緑内障診断ソフトウェア(CASNET)
5.診断ルールの作成と院生の貢献
6.眼底画像処理と緑内障診断システムの進化
7.眼底画像解析システム(GLA-Fundus)の利用方法
8.医療診断システムの研究と現状
9.緑内障及びデータマイニング関連の本
● あとがき
付録:データマイニングによる緑内障診断システムの設計
眼科の先生の忙しさを見ていて、何とか役に立つソフトウェアを作り、先生の助けになれば良いという事と、普通の人が自分の眼底に関心を持ち、病気の予防に役立てて欲しいという考えから本書を書き始めました。予防医学というのは非常に大切だからです。
今では人工知能は身近なものになって来ています。以前のようにブーム的な風潮から確実に身近なものへ取って代わり、人に役立つ存在になりつつあります。今後、日本は高齢化社会と共に、医師の数も少なくなり、診断と治療が貧困な時代がやって来ます。まさに今、人工知能技術が役立つ時代になって来たと思われます。
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