Raspberry PiのOS、2014年6月のディストリビューション、は、Wolfram Resarch社のMathematica、をバンドルしています。
OSを組み込むと、即、Mathematicaは、使用可です。フリーですが、もちろん、商用開発は、できません。
Raspberry Piという超小型マシンにおいて、超ヘビー級ソフトウエア、Mathematica、を操作して、数学の問題を解く、まるで、ガリバー旅行記、のような状況が実現しました。
本書は、Raspberry Pi上で、Mathematicaを使うテクニック、そのイントロダクション、を述べます。
目次を紹介します。
まえがき
1章 イントロダクション
1.1 はじめに
1.2 Raspberry Pi
1.3 Mathematicaのインストール
1.4 Calculator
1.5 関数電卓
1.6 変数
1.7 List
1.8 ベクトルと行列
1.9 複素数
1.10 コマンドライン
2章 パレット
2.1 はじめに
2.2 Mathematicaのパレット
2.3 Calculator
2.4 Advancedタブ
2.5 複素数の入力
2.6 Basic Commands
2.7 グラフィックス
3章 代数方程式
3.1 はじめに
3.2 代数式の展開と集約
3.3 最大値と最小値
3.4 ユーザー定義関数
3.5 代数方程式の解
4章 ベクトルと行列
4.1 はじめに
4.2 データの入力
4.3 行列の演算
4.4 2次元空間における図形処理
4.5 3次元空間における図形
5章 微分と積分
5.1 はじめに
5.2 偏微分
5.3 全微分
5.4 微分の公式
5.5 積分
5.6 定積分の計算例
6章 微分方程式
6.1 はじめに
6.2 物体の運動
6.3 時間と位置の計算
6.4 初期条件による特別解
6.5 連立微分方程式による解
6.6 関数形式の解
6.7 空気の抵抗
6.8 バネによる運動
6.9 難解な問題
あとがき
参考資料
Mathematicaは、有料、市販のソフトウエア、です。理工系学部の大学生ならば、おそらく、大学のネットワークを介して、自由に、使用できる状態になっている、と思います。大学の契約はない場合でも、卒論に入れば、研究室のPCから、自由に、使用できる、と思います。
しかし、教育機関という条件のもとでも、Mathematicaの年間使用料は、1アクセスあたり、数万円、にもなります。安価なソフトウエアではありません。
そのMathematicaが、今回、Raspberry Piにバンドルされました。まるで、棚から、ボタ餅、が落ちてきたような状況です。
たとえば、工学部の学生が、昼間は、大学において、PCを使って研究を進め、夜、下宿に帰って、Raspberry Piを使って、疑問点をチェックする、あるいは、中学や高校において、数学関連のサークル活動などで使う、あるいは、企業の社員教育の際に、研修ツールとして利用する、…、など、など、多くの活用、が期待できます。
でも、あまり多くを望んでは、いけません。
Raspberry Piにおいて、Mathematicaを動かす、別の言葉で言えば、ミニカーで、引っ越しをするような状況、です。
料金を支払って、引っ越し業者に頼んだ方がよかった、など、後悔する人が出る可能性は、十分に、あります。
Mathematicaのメインは、記号処理、です。数値計算もできますが、数値計算は、あくまでも、サブです。
プログラムのサイズは、LLL…L、超大スケール、です。
Mathematicaは、例えば、マウス、…、などの処理に、一般化したテクニックを採用しています。
一般化によって、プログラムの共通性は増加するけれども、それだけ、処理速度は低下します。
パレット上のボタンをクリックして、即、ポインタを動かすと、誤動作発生、です。
クリックしたならば、十分、時間をかけて、マウスのポインタを、その場に、留めておく必要、があります。
結果として、処理速度は、大幅に、低下します。
しかし、逆に言えば、そういう状況だからこそ、有料のソフトウエアを、無料で、バンドルした、とも言えます。
数学という分野に限りますが、Mathematicaのアプリケーションは、広範囲に、広がっています。
使って、損はありません。
インターネット上で、書籍のタイトルを見ると、「Raspberry Piを遊び倒す」、といったキャッチを見ることがあります。
「遊ぶ」ということは、すなわち、Raspberry Piは、オモチャだ、という理屈です。
この考えには、強く、反論したい、と思います。
Raspberry Piは、オモチャ、ではありません。
これまで、繰り返し述べてきましたが、Raspberry Piは、コンピュータのひとつの限界、を示すプロダクト、です。
地球に、北極、と、南極、があります。
北極を越えて進めば、また、地球に戻ります。
北極は地球の限界だからです。
Raspberry Piは、北極と同じように、コンピュータというプロダクトの極点、です。Raspberry Piを越えるプロダクトは、ありません。
しかし、残念なことに、Raspberry Piのアプリケーションは、これだ、と断言できるものが、これまでのところ、まだ、見当たりません。決定打に欠ける、のです。
Raspberry Piを、最初に発売した時点において、OSに、Scratch、をバンドルしていました。
おそらく、小、中学生のプログラミング教育に使うこと、をターゲットにしたのでしょう。
教育は、確かに、Raspberry Piの、ひとつの、大きな、ターゲット、です。間違いありません。
Mathematicaは、このターゲットを、更に、大学、大学院、そして、研究分野へ、拡張することになるでしょう。
中、高生のサークル活動、企業の技術研修、社会人のホビー、など、など、多くの分野において、Raspberry PiのMathematicaは、(使用料ゼロ、なのだから)、大きな役割を果たしていくことになる、と期待できます。
OSを組み込むと、即、Mathematicaは、使用可です。フリーですが、もちろん、商用開発は、できません。
Raspberry Piという超小型マシンにおいて、超ヘビー級ソフトウエア、Mathematica、を操作して、数学の問題を解く、まるで、ガリバー旅行記、のような状況が実現しました。
本書は、Raspberry Pi上で、Mathematicaを使うテクニック、そのイントロダクション、を述べます。
目次を紹介します。
まえがき
1章 イントロダクション
1.1 はじめに
1.2 Raspberry Pi
1.3 Mathematicaのインストール
1.4 Calculator
1.5 関数電卓
1.6 変数
1.7 List
1.8 ベクトルと行列
1.9 複素数
1.10 コマンドライン
2章 パレット
2.1 はじめに
2.2 Mathematicaのパレット
2.3 Calculator
2.4 Advancedタブ
2.5 複素数の入力
2.6 Basic Commands
2.7 グラフィックス
3章 代数方程式
3.1 はじめに
3.2 代数式の展開と集約
3.3 最大値と最小値
3.4 ユーザー定義関数
3.5 代数方程式の解
4章 ベクトルと行列
4.1 はじめに
4.2 データの入力
4.3 行列の演算
4.4 2次元空間における図形処理
4.5 3次元空間における図形
5章 微分と積分
5.1 はじめに
5.2 偏微分
5.3 全微分
5.4 微分の公式
5.5 積分
5.6 定積分の計算例
6章 微分方程式
6.1 はじめに
6.2 物体の運動
6.3 時間と位置の計算
6.4 初期条件による特別解
6.5 連立微分方程式による解
6.6 関数形式の解
6.7 空気の抵抗
6.8 バネによる運動
6.9 難解な問題
あとがき
参考資料
Mathematicaは、有料、市販のソフトウエア、です。理工系学部の大学生ならば、おそらく、大学のネットワークを介して、自由に、使用できる状態になっている、と思います。大学の契約はない場合でも、卒論に入れば、研究室のPCから、自由に、使用できる、と思います。
しかし、教育機関という条件のもとでも、Mathematicaの年間使用料は、1アクセスあたり、数万円、にもなります。安価なソフトウエアではありません。
そのMathematicaが、今回、Raspberry Piにバンドルされました。まるで、棚から、ボタ餅、が落ちてきたような状況です。
たとえば、工学部の学生が、昼間は、大学において、PCを使って研究を進め、夜、下宿に帰って、Raspberry Piを使って、疑問点をチェックする、あるいは、中学や高校において、数学関連のサークル活動などで使う、あるいは、企業の社員教育の際に、研修ツールとして利用する、…、など、など、多くの活用、が期待できます。
でも、あまり多くを望んでは、いけません。
Raspberry Piにおいて、Mathematicaを動かす、別の言葉で言えば、ミニカーで、引っ越しをするような状況、です。
料金を支払って、引っ越し業者に頼んだ方がよかった、など、後悔する人が出る可能性は、十分に、あります。
Mathematicaのメインは、記号処理、です。数値計算もできますが、数値計算は、あくまでも、サブです。
プログラムのサイズは、LLL…L、超大スケール、です。
Mathematicaは、例えば、マウス、…、などの処理に、一般化したテクニックを採用しています。
一般化によって、プログラムの共通性は増加するけれども、それだけ、処理速度は低下します。
パレット上のボタンをクリックして、即、ポインタを動かすと、誤動作発生、です。
クリックしたならば、十分、時間をかけて、マウスのポインタを、その場に、留めておく必要、があります。
結果として、処理速度は、大幅に、低下します。
しかし、逆に言えば、そういう状況だからこそ、有料のソフトウエアを、無料で、バンドルした、とも言えます。
数学という分野に限りますが、Mathematicaのアプリケーションは、広範囲に、広がっています。
使って、損はありません。
インターネット上で、書籍のタイトルを見ると、「Raspberry Piを遊び倒す」、といったキャッチを見ることがあります。
「遊ぶ」ということは、すなわち、Raspberry Piは、オモチャだ、という理屈です。
この考えには、強く、反論したい、と思います。
Raspberry Piは、オモチャ、ではありません。
これまで、繰り返し述べてきましたが、Raspberry Piは、コンピュータのひとつの限界、を示すプロダクト、です。
地球に、北極、と、南極、があります。
北極を越えて進めば、また、地球に戻ります。
北極は地球の限界だからです。
Raspberry Piは、北極と同じように、コンピュータというプロダクトの極点、です。Raspberry Piを越えるプロダクトは、ありません。
しかし、残念なことに、Raspberry Piのアプリケーションは、これだ、と断言できるものが、これまでのところ、まだ、見当たりません。決定打に欠ける、のです。
Raspberry Piを、最初に発売した時点において、OSに、Scratch、をバンドルしていました。
おそらく、小、中学生のプログラミング教育に使うこと、をターゲットにしたのでしょう。
教育は、確かに、Raspberry Piの、ひとつの、大きな、ターゲット、です。間違いありません。
Mathematicaは、このターゲットを、更に、大学、大学院、そして、研究分野へ、拡張することになるでしょう。
中、高生のサークル活動、企業の技術研修、社会人のホビー、など、など、多くの分野において、Raspberry PiのMathematicaは、(使用料ゼロ、なのだから)、大きな役割を果たしていくことになる、と期待できます。