その後(あと)、何かが……。
大手出版社に勤める編集者の阿形真白は、辞令により最後の文豪と呼ばれる伊勢圭修の担当を言い渡される。
伊勢は自称、ノーベル賞作家・川端康成の弟子で、気難しい人物であり、これまで多くの編集者が手を焼くという噂があった。
それに、自殺未遂や心中事件を何度も繰り返しているという。
彼は初対面の真白に、川端の作品の『山の音』の秘密を知っているかと問う。
何も知らない彼女は、伊勢の悪魔的な言葉に引き込まれてゆくのだった。(川端康成『山の音』をめぐって)他、四編。
第一章「川端康成『山の音』をめぐって」、第二章「呪われし曲」、第三章「精霊」、第四章「夏目漱石はなぜ、木島櫻谷を嫌ったのか」、第五章「回転扉の三島由紀夫を追いかけて」
二〇〇枚
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